企業でもポッドキャストを活用する例が増えています。「他社はどんな内容で配信しているのだろう」「実際に効果はあるのだろうか」といった疑問を持つマーケティング・広報担当者もいるのではないでしょうか。
この記事では、国内・海外の企業ポッドキャスト事例8選と、成功させるためのポイントを紹介します。
企業(ブランデッド)ポッドキャストとは
企業ポッドキャスト(ブランデッドポッドキャスト)とは、企業やブランドが自社の情報発信・ブランディングを目的に配信するポッドキャストのことです。
オウンドメディアの一つとして活用できる音声コンテンツで、ブログや記事コンテンツと同じように、企業が伝えたい情報を自社の言葉で発信できる点が特徴です。
ラジオCMなどの広告施策とは異なり、専門性や社風、担当者の人柄が自然と伝わりやすく、採用広報やファンとの関係構築など、幅広い目的で活用が広がっています。
国内の企業ポッドキャスト事例
まずは国内企業のポッドキャスト導入事例を紹介します。
COTEN inc.「コテンラジオ」
歴史を切り口に「人間とは何か」「現代人の抱える悩み」を読み解く歴史キュレーション番組で、2018年11月の配信開始以来、現在は週2回のペースで更新が続いています。2019年のJapan Podcast Awardでは大賞とSpotify賞を受賞するなど、高い評価を得ています。
企業発でありながらコンテンツ力そのものでファンを獲得し、事業の広報活動として大きな成果を上げた事例です。
メルカリ「mercan.fm」
2016年6月に配信を開始した、オウンドメディア「mercan」の音声版にあたる番組です。
メルカリの社員がゲストとして登場し、仕事や会社について語る内容で、1エピソードが比較的短く、通勤や休憩時間などにも聴きやすい番組です。
社内の空気感や働く人の生の声を届けることで、採用広報や企業文化の発信に活用されてきました。
中川政七商店「暮らしの手ざわり。」
モデルや料理家などのゲストの暮らしぶりを”のぞき聴き”するスタイルで、自社の生活道具がゲストの日常にどう根づいているかを紹介する番組です。
2022年1月の配信開始以来、毎週金曜日に更新を続けています。商品説明ではなく暮らしの物語として伝えることで、ブランドの世界観をライフスタイル訴求として届けている事例です。
北欧、暮らしの道具店「日曜ラジオ」
店長とスタッフによるゆるいトーク番組で、2018年5月の配信開始から隔週日曜日のペースで200回以上の配信を継続しています。
長期にわたって配信を続け、リスナーとの関係性を築いてきた番組です。
アドビ「Adobe Experience Cloud ポッドキャスト」
デジタルマーケティングやCXM(顧客体験管理)をテーマにしたBtoB向け番組です。
対談シリーズ「Marketer’s Talk」では現場のマーケターをゲストに招き、実務的な知見を共有しています。
専門性の高い情報発信を通じて、見込み顧客との接点づくりやブランドへの信頼感につなげるBtoB企業の活用事例です。
海外の企業ポッドキャスト事例
続いて、海外企業の事例を紹介します。国内よりも先行してポッドキャストマーケティングに取り組んできた企業が多く、活用の幅も参考になるはずです。
Shopify「Shopify Masters」
ECブランドの創業者にビジネスの舞台裏を聞くインタビュー形式の番組です。Shopifyを利用する企業の事例を紹介することで、ECビジネスに役立つ情報を届けています。
Trader Joe’s「Inside Trader Joe’s」
米国のスーパーマーケットチェーン「Trader Joe’s」が、商品開発の裏側や店舗運営の工夫などを紹介する番組です。企業の舞台裏やブランドの考え方を伝えることで、商品そのものだけでは伝わりにくい企業の魅力を発信しています。
McKinsey「The McKinsey Podcast」
同社の専門家が経営・組織・テクノロジーなどの幅広いテーマで語る番組です。専門的な知見を発信することで、企業としての専門性やブランド力を伝えています。
コンサルティングファームのマッキンゼーが運営しており、ソートリーダーシップの確立を目的としたBtoB企業の代表的な活用事例といえます。
企業ポッドキャストを成功させるポイント
自社で企業ポッドキャストに取り組む際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
番組の目的・コンセプトを明確にする
採用広報、顧客理解の促進、ブランディングなど、何のために配信するのかによって企画内容は大きく変わります。
目的が曖昧なまま始めると、番組のテーマや企画がぶれやすくなります。配信を始める前に、誰に何を届けたいのかを明確にしておきましょう。
配信目的に合ったプラットフォームを選ぶ
Spotify・Apple Podcastなど複数プラットフォームへの配信に加え、YouTubeなど動画プラットフォームとの連携も検討しましょう。ターゲットとなる層が利用する媒体を選ぶことが重要です。
無理なく続けられる運営体制をつくる
収録・編集の外部委託や、無理のない配信頻度の設計など、継続できる運営体制を整えておくことが重要です。
まとめ
国内・海外の8事例を通して見えてくるのは、企業ポッドキャストが採用広報・顧客理解・ブランディングなど、多様な目的で活用できるということです。成功している番組に共通するのは、「一貫したコンセプト」と「継続できる運営体制」の2点といえます。
自社で配信を検討する際は、まず何のために発信するのかを明確にし、無理なく続けられる形を見つけることから始めてみてください。